金(ゴールド)投資でインゴットを購入するメリットとデメリット

最終更新日 2024年4月19日 by portclea

資産運用の方法はさまざまで、種類ごとにリスクとリターンが異なります。
政治や経済が安定している時は外貨や株や債券などの有価証券でもリスクが低いですが、戦争・テロ・自然災害などの有事の際は実物資産のほうが資産価値が下落するリスクが低いと考えられています。

 

2020年7月時点でゴールド価格は日本円で1gあたり6千円台後半に突入

2020年2月頃から世界中で新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、経済活動に悪影響が出始めています。
世界的な伝染病も災害のひとつであり、将来の予想が困難な状況において実物資産である金(ゴールド)が注目されるようになりました。
2020年7月時点でゴールド価格は日本円で1gあたり6千円台後半に突入しており、今後も値上がりが続くと考えられています。
日本を含む主要先進国は、新型コロナウイルスの感染拡大阻止と経済への悪影響を抑える目的で市場に多額の通貨を供給していますが、そのほとんどは国債を発行して賄っている状況です。
国債を発行して中央銀行に買い取らせることで自国通貨を際限なく刷ることが可能ですが、流通している法定通貨の残高が増加するとモノやサービスの値段と比較して貨幣価値が下がってしまうというデメリットがあります。
銀行口座の残高が一定でも、貨幣価値が下落すると所有する資産価値が目減りしてしまうことになります。
保有する資産価値が目減りするのを防ぐための方法のひとつが、実物資産っであるゴールド投資をすることです。

 

現物を購入して自分で保管する

実物資産である金そのものの価値は一定でも、貨幣価値が下落すると相対的に価格が上昇します。
このため、ゴールド投資は有効なインフレ対策になります。
ゴールド投資の手段はいくつかありますが、現物を購入して自分で保管する方法があります。
インゴットやコインなどを購入して持ち帰り、自宅の安全な場所に保管します。
これは昔から行われてきた方法ですが、現在も用いられています。
ゴールド投資でインゴットを購入して保管することには、メリットとデメリットがあります。
資産運用でゴールドの現物の購入をお考えの方は、メリットとデメリットを理解しておくようにしましょう。
インゴットを購入するメリットとして、全世界で共通の価値がある・長期間保管すると優遇税制が適用される・銀行やその他の会社や組織に依存しない・お得に購入ができる、などが挙げられます。

 

世界中どこでも法定通貨と交換をすることが可能

ゴールドの価値は普遍的で、全世界でみんなが価値を認めてくれます。
そのため、世界中どこでも法定通貨と交換をすることが可能です。
製造したメーカーや刻印の有無に関係なく、本物であればいつでもどこでも買い取ってもらうことができます。
インゴットを売却して得られた利益は課税対象ですが、一定の条件を満たすと所得税の優遇が受けられます。
購入してから売却するまでの期間が5年未満だと、課税対象は売却益から50万円を差し引いた分です。
購入後の保有期間が5年を超えている場合は売却益から50万円を差し引いた利益のうち、さらにその半分だけが課税対象となります。
例えば、購入後5年以上が経過して売却して90万円分の利益が出た場合は、控除枠の50万円を差し引いた40万円の半額の20万円が課税対象ということになります。
ちなみに雑所得は20万円の控除枠が設けられているので、副業などで他の収入がない方であれば半額分の20万円も非課税となるでしょう。

 

銀行や投資会社が経営破たんしたとしても資産が失われない

金の現物を購入して自宅などで保管する場合は、銀行や投資会社のサービスを利用する必要がありません。
そのため、銀行や投資会社が経営破たんしたとしても資産が失われることがありません。
十分な盗難対策をすれば、プライベート空間に飾って毎日眺めて楽しむこともできるでしょう。
コインはプレミア価格が付くので、購入時に余分の費用を負担しなければなりません。
これに対して地金の塊は加工費や輸送費用がかかるものの、基本的にゴールド相場の価格に近い費用で購入できるという利点もあります。

 

インゴットを購入するデメリット

インゴットを購入することには多くのメリットがありますが、デメリットもあるので注意が必要です。
デメリットとして、盗難リスクがある・輸送や保管の手間がかかる・大きな塊だと少額ずつに分割して売却することが難しい、などが挙げられます。
高額の物品を自宅で保管する場合には、安全な保管スペースが必要になります。
盗難リスクがあるので、保管場所を確保するために余分の費用を負担しなければならない場合もあります。
売却時の利益が50万円を超える場合は所得税を申告しなければなりませんが、優遇税制を受けるためには購入時の書類を提出することが求められます。
このため、書類を安全な場所に保管するための手間もかかります。
インゴットを購入する際に加工料・手数料を節約するためには、大きな塊を選択した方が有利です。

 

まとめ

小分けにすると余分の手数料を負担しなければなりません。
大きな地金は小分けにすることが難しいので、少額を売却したい場合に不便です。
ホームセンターで金ノコを買って自分で切断をする方法もありますが、刻印が消えてしまうので買い取り額が低くなる恐れがあります。

 

株式会社ゴールドリンク ゴールド積立くんより引用